今月のコラム  
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008:自衛隊での講義について 井沢元彦

 「田母神問題」に関連して自衛官に対する教育問題が話題になっています。そこで自衛隊へどんな外部講師が招かれているか情報公開せよ、という声が一部にはあるようです。
 その声に応えて早速情報公開しますが(笑)、私は数年前から東京都目黒区にある陸海空の自衛隊幹部学校の幹部研修で年に数回(陸海空で各2回、計6回ほど)、また本省でも年1回ほど幹部研修の講師として「講話」を行なっています。
 内容は年次によって多少違いはありますが、近現代史というよりは、世界の宗教にはいかなる違いがあり日本人の考え方どどこが違うかかという文化人類学の視点によるもので、私の公刊されている著書ですと「ユダヤキリストイスラム集中講義」(徳間書店)の内容が一番近いかと思います。
 日本人はあまりにも宗教問題に無頓着で国際的にもあつれきを起こしやすい体質があります。自衛隊がイスラム圏のイラクに派遣される時代ですから、こうしたところはぜひ講話等で補っておかねばというのが、私が外部講師を続けている最大の理由です。
 ところで莫大な講師料を得ているのではないかと「なんとかの勘ぐり」をする向きもあるようですが、私の場合は最新のデータで「2時間22000円交通費2407円(源泉済手取り、写真参照)」で、私の得ているあらゆる講師料の中で一番下のものです。 いや、防衛省本省の統合幕僚本部での講話は3時間で20898円(手取り)ですから時間あたりではこれが最低賃金(笑)になります。内容は目黒の幹部学校での講義をさらに詳しくしたものです。
 たまに昼食をご馳走になることもありますが高級フランス料理などではなく一般の隊員が食堂で食べるのと基本的に同じものです。コーヒーがつくので市価に換算すれば1300円くらいになるかもしれませんが、いずれにせよ、高額報酬ではないと言っても問題ないと考えています。

平成20年11月14日
井沢元彦