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「一千年の陰謀」を読んで -投稿者: 治七  2002-07-06 10:48:44
初めて投稿します。今まで逆説の日本シリーズなど読ませていただきました。
BBSの方も拝見して早く最新刊が出ないかと心待ちにしているところなのですが・・
先日角川文庫の「一千年の陰謀」購入し、読ませていただきましたが残念ながら
全くと言っていいほど面白くもなく、また「逆説の日本史BBS」でも言われてい
るように明らかな間違い等が見受けられとても残念でした。私の場合歴史は本職
ではないので歴史的な間違いなどは分からないのですが、ゲームセンターやパソ
コンについての間違いは明らかです。ひょっとすると歴史的な間違いもBBSで言
われているようにあるのではないかと思ってしまいました。

何が面白くないって、ステロタイプな主人公に悪役、先の読める展開、不自然な
説明口調の台詞、いかにも伏線と言わんばかりの台詞。ジュヴィナル・・・と
言ってしまってはジュヴィナルを専門にかかれている方に失礼でしょうか。
高橋克彦氏の「龍の柩」を読んだときも感じたのですが、作者が言いたいことを
言うために、そのために状況を設定していると感じます。それはそれで悪くない
と思うのですが、えてして強引な話の展開になりがちです。またそういう場合読
者としては納得行かない展開なのに、何故か主人公や登場人物がすんなり納得し
たりして、よけいフラストレーションがたまります。
この作品の場合井沢氏が言いたい事が詰め込まれすぎているのではないでしょう
か?現代日本の危機管理能力や、政治家としての資質、マスコミに対する批判な
どはこの作品に本当に必要だったのでしょうか?

この作品の一番の主題って平将門の神宝とそれを巡る現代の争いですよね。でも
残念ながらそれ以外の部分に比重が行き過ぎていてバランスが悪い事、神宝の神
秘性が少ないこと(これは瀧夜叉姫の人間臭さに多大な原因があると思います
が)、登場人物に設定だけはいっぱいあるものの実際に生かされていないこと等
不満をあげればキリがありません。なにより「井沢元彦の本なのに!」という落
胆が追い打ちをかけます。私としては「日本史の反逆者」「GEN」と同程度のも
のを期待していたのですが・・・

平成11年刊の本の文庫化ですよね、細かい修正・加筆等はされないのですか?